■ BLOWER班
　将来，電子チップはさらに高密度化されていることが予想され，それに伴い発生する熱の冷却が重要な課題となる．ブロア班では，イオン風を利用した冷却機構について研究している．イオン風とは，コロナ放電によって生じるイオンの泳動に励起される空気流のことである．電極間に電圧を印加すると空気分子は分極するが，コロナ放電領域では分離した分子が周囲の空気分子を引き連れて空気流となる．
　この機構は稼動部を持たずに空気流を発生させることができるため，振動がない・騒音が小さいなどの利点があり，熱源のマイクロ冷却の応用が期待されている．