Sample Return
研究背景
 小惑星探査ミッションである「はやぶさ」は,小惑星からその表面物質を持ち帰った世界初の小惑星サンプルリターンミッションとして世界中から関心を集めました.持ち帰った粒子は太陽系の原始的な姿をとどめた小惑星の直接的なサンプルであり,太陽系進化の研究に大きく寄与することが期待されています.しかし,「はやぶさ」に採用された弾丸打ち込み式採取法の弾丸が実際には打ち込まれていなかったなど,駆動部を有するがゆえの問題点も明らかになりました.そこで本研究では,静電力を利用した信頼性の高い新たな粒子採取システムについて実験及びシミュレーションの研究を行っています.
研究内容

分級機構
静電サンプラー概略図

 本研究で使用する静電サンプラーの概略図を上図に示します.上部電極と下部電極にそれぞれ位相のずれた電圧を印加することで静電力,及び分極力により粒子を飛翔させて採取する仕組みになっています.実験結果の一例として,実際にこちらのサンプラーを用いた無重力実験の結果とシミュレーション結果の動画をそれぞれ示します.


無重力実験結果                   シミュレーション結果
研究概要書