静電力を利用したリードレス斜柱駆動機構
  近年マイクロマシン技術が注目を浴びている.我々は,プリンタにおける用紙の微小位置決めやMEMSの駆動機構などへの応用を目指して,昨年度は静電力を利用したミニチュアサイズの静電斜毛駆動機構,静電斜板駆動機構を作成し,それらの基礎特性を実験,計算の両面から把握した.現在は2次元平面上を自由に駆動する機構の作成を目標とし,リードレス化され,かつエッチング技術を利用してマイクロ化された静電斜柱駆動機構の研究を行っている.
 図1は静電斜柱駆動機構の並進駆動の様子 (左) と駆動原理 (右) である.V1に0 V,V2に500 Vp-pの電圧を印加すると,Vplateは250 Vp-pとなる.V1とVplateおよびV2とVplateの間の電位差は,両方とも等しくなるので,可動子電極が振動し,可動子は一定方向に並進駆動する.進行方向は印加電圧周波数により前後に変化する.図2は回転駆動機構の様子である.固定子電極の印加電圧パターンを変化させることで,可動子は左右に回転駆動する.
  
駆動原理


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図1 並進駆動機構


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図2 回転駆動機構
関連技術:静電斜毛駆動機構

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